代表電話の一次受けから始める、店舗向け音声業務AI基盤
Kiyone は、いまお使いの電話・PBX の上で動く代表電話の一次受けエージェントです。
用件を聞き取り、確かなことだけを案内し、判断できない用件は要約を添えて担当者へつなぎます。
音声も判断ログも、貴社のクラウドの中で完結します。
多店舗小売・ホームセンターなどの代表電話には、在庫確認・取り置き・営業時間・加工サービスといった問い合わせが集中します。売場スタッフは手元の作業を中断して受電し、確認のための保留や折返しがお客様の待ち時間と伝達漏れを生みます。
| 入電の代表的な用件 | 想定頻度 | 要求されるナレッジ |
|---|---|---|
| 商品在庫の確認(型番・規格) | 最多 | 売場POS・在庫マスタ |
| 取り置き依頼・取り寄せ可否 | 多 | 売場担当・受注ルール |
| 営業時間・店舗案内 | 多 | 店舗マニュアル・フロアガイド |
| 加工サービス(木材カット等) | 中 | サービスカウンター料金表 |
| クレーム・要望 | 少〜中 | 担当者・店長判断 |
| 折返し・伝言 | 常時 | 担当者不在時の受け |
現状の痛点: スタッフの中断コスト・お客様の待ち時間・伝達漏れ・二度手間が代表電話1本に集中し、繁忙時ほど悪化します。
お客様は用件をそのまま話し、AIが内容を解釈してつなぎ先を判断します。AIが判断に迷う入電は、推測せず人に渡します。
担当者には「ここまでの通話の要約・確認済みの事項・お客様の状況」を添えて渡します。引き継ぎの設計こそが応対品質の中心という考え方で作られています。
役割を用件特定に絞り、根拠のあることだけを案内します。わからない用件は無理に答えず人へ。「答えるべきでない問い合わせを、正しく人に渡せたか」を品質指標として毎回測定します。
暴言・脅迫的表現・過度な要求(「責任者を出せ」の繰り返し等)をテキストベースで検知し、通話を証跡として自動記録。担当者・人事に共有できます。2026年10月1日施行のカスハラ対策義務化(改正労働施策総合推進法、2025年6月11日公布)への備えとして、全業態で有効です。
| 項目 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 発話の文字起こし | お客様の発話全文 | 「木材のカットお願いしたいんですけど」 |
| 用件分類 | 在庫確認/加工相談/工事相談/修理/場所・営業時間/クレーム/その他 | 加工相談 |
| アクション | ask 追加で伺う/answer その場で回答/transfer 部門へ転送/ticket 折返し化/escalate 人へ | transfer |
| つなぎ先 | 部門・カウンターなどの転送先 | 資材館 |
| カスハラ判定 | 暴言・脅迫・明示要求・繰り返しの検知フラグ | false |
| 応答文 | お客様へ音声で返した内容 | 「資材館にお繋ぎいたします」 |
この判断ログが全通話で蓄積され、応対品質の測定・改善と、後述の評価セット構築の材料になります。
開発環境でのデモ実測例です。店舗ナレッジに根拠がある質問はその場で回答し、根拠がない質問は推測せず転送、ハラスメント発話は人へエスカレーションします。
| お客様の発話 | AIの判断 | 応答(要約) | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 木材カットって何ミリまで無料? | その場で回答 | 有料・1カット55円・80mmまで対応 | 業務マニュアル/料金表 |
| 踏むと音が鳴る防犯の砂利ある? | その場で回答 | 該当商品の価格・在庫数・売場を案内 | 商品マスタ(該当2件) |
| 灯油の配達って土日やってる? | 部門へ転送 | ナレッジに根拠なし → サービスカウンターへ | (該当なし=推測しない) |
| 責任者を今すぐ出せ、ふざけるな | 人へエスカレ | 担当者へ引き継ぎ+カスハラ検知を記録 | ハラスメント判定 |
数値・商品は検証用の店舗ナレッジによるデモ実測です。導入時は貴社の業務データで同じ動きを構成します。
Kiyone は、架電・受電・対話スクリプト・音声ログ保管・音声解析・通知/エスカレーションといった汎用機能群を組み合わせて業務を実現する、音声業務AI基盤です。3つのサービスで構成されます。
3サービスは独立した製品ラインナップです。単独でも導入可能で、組み合わせると「入電 → 応答 → 接客」までを同じ基盤上で完結できます。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| 組織階層テナント | 本部 → 店舗 → 部門 → スタッフの階層で権限を分離。店舗単位の展開・集計に対応 |
| 通話・判断ログ | 全通話の録音・文字起こし・AI判断・引き継ぎ履歴を時系列で閲覧 |
| エスカレーション履歴 | 人へ渡した通話の理由・宛先・結果を記録。カスハラ検知は証跡として保存 |
| ダッシュボード | 用件分類の内訳・転送成功率・回答率などの品質指標を常時可視化 |
| 評価ハーネス | 文書・ルールを更新するたびに評価セットで自動再評価し、品質の劣化を検知 |
この管理基盤は、自治体向け音声見守りサービス(次ページ)で商用運用中の資産を土台にしています。
高齢者宅への定期AI架電で会話を録音し、通話音声から心拍・元気度・活量・認知度を解析、担当者へ通知するシステムを提供中(対象: 自治体・地域包括支援センター)。業務分析・初期導入から運用保守までを担っています。
Kiyone の全通話ログ・エスカレーション・組織階層テナントは、この運用資産(県→市→施設→担当者)を「本部→店舗→部門→スタッフ」に読み替えて転用しています。
複数のAIエージェントを1画面に束ねるマルチエージェント基盤を自社開発し、自社業務そのものをその上で運用しています。Kiyone の応対設計・評価セット整備もこの基盤で回しており、「AIが提案・人が承認・履歴が残る」運用原則を自社で毎日実践しています。
AIの品質は確率的で、「完成」を仕様書に書き切れません。そこで次のフェーズへ進むか止めるかを判断できる物差しを先に設計し、分解・作成・測定・展開の4ステップで進めます。
| 品質指標 | ゲート基準(目安) | 意味 |
|---|---|---|
| 振り分け正答率 | 90%以上 | 正しいつなぎ先に転送できた率 |
| 根拠つき回答率 | 85%以上 | 文書を根拠に回答できた率 |
| 正しく人に渡せた率 | 90%以上 | 答えるべきでない問い合わせをエスカレーションできた率 |
基準値は初期の業務分解の結果をふまえ、協議のうえ確定します。評価結果はいつでも閲覧できます。特に重要なのは3つ目の指標で、推測処理をせず人に渡せたかが、お客様対応の安全性を担保します。
| 項目 | 設計値(目安) | 補足 |
|---|---|---|
| 同時通話数 | 100〜150通話 | 1日1万コール規模(ピーク係数3)を想定した設計点。段階的に増強 |
| 応答レイテンシ | 2秒台 | 発話終了から応答開始までの目標値 |
| 可用性 | 実証 99% → 本格展開 99.9% | フェーズに応じて段階的に引き上げ |
| 縮退動作 | 無条件で人へ | AI障害時は既存の電話網で人が受ける。電話自体は止まらない |
| 形態 | 電話の入口 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| ① クラウド完結 | クラウド電話番号を発行し、既存番号から転送 | デモ・実証・小規模導入。最短で開始 |
| ② 既存PBX接続 | お使いのPBX・SIPトランクの転送先として接続 | 本格導入。番号・回線・PBXはそのまま |
| ③ 敷地内設置 | 貴社設備内に音声処理サーバーを設置 | 音声を社外に出せない要件(オプション) |
| フェーズ | サポート水準 |
|---|---|
| 実証(〜1店舗) | 平日日中対応。障害時は人フォールバックで業務影響を遮断 |
| 限定展開(〜10店舗) | 平日 9〜21時・当日復旧目標 |
| 本格展開 | 可用性 99.9%・24時間365日の監視とオンコール |
「AIが止まっても電話は止まらない」構成を全導入で標準とするため、障害の重大度そのものを一段下げた運用設計になっています。
作り込みを最小にして製品を土台にするため、同等のスクラッチ開発より初期費用を抑えられます。金額は目安で、初期の業務分解の結果をふまえて確定します。
| 層 | 内容 | 金額(目安) |
|---|---|---|
| ① 製品ライセンス | 全通話の記録・一次受け・根拠つき応対のエンジン。継続的な機能改善を含む | 月額 30〜50万円 |
| ② 貴社専用の接続開発 | 初期の業務分解、用件分類・用語辞書、既存電話設備との接続、評価セット構築(納品物) | 初期 800〜1,000万円 |
| ③ 運用・継続改善 | 品質レポート・辞書と回答の改善・監視。従量課金との組み合わせも可 | 月額 20〜40万円 |
| 対象 | 帰属・扱い |
|---|---|
| 通話音声・文字起こし・問い合わせログ | 貴社に帰属(貴社アカウント内にデータを置く構成にも対応) |
| 貴社固有の開発部分(用件分類・用語辞書・接続・業務ルール) | 納品物として貴社側へ。特定ベンダーへのロックインを回避 |
| Kiyone 本体(プロンプト・評価手法・共通モジュール) | スカンク保有(利用許諾で提供)。製品としての継続改善を還元 |
| 匿名化した改善知見 | 研究開発に利用(個人情報・貴社固有の業務情報は含みません) |
この線引きは導入初期に書面で合意し、以後の個別合意で恣意的に変更しない前提で運用します。